ニコンD5500の性能をじっくりと解剖。後編
ニコンD5500の撮影機構編
ファインダーから動画機能までのスペック表を詳しく調べました。
ファインダー アイレベル式ペンタミラー使用一眼レフレックス式ファインダー
ファインダー視野率95%、倍率85%
いわゆるペンタミラーです。ペンタプリズムと比較して安価なファインダーです。安物の印象を受けますが、死ぬまでこのカメラを使い続けるというわけではないし、いずれは買い替えますので何十年も使うというのでなければペンタミラーで十分でしょう。ほかの性能を無視してペンタプリズムを使用しているペンタックスの入門機を選ぶかどうかは好き好きですね。どうしてもペンタプリズムがよければ高いのを買えばいいのです^^ソニーの液晶ファインダーみたいにのぞき窓を見て酔わないからOK。B型クリアマットスクリーンVIIとは、ファインダーに見える照準器みたいなスクリーンのことです。このスクリーンは四千円くらいします。
シャッター
シャッタースピード 1/4000~30秒(1/3、1/2ステップに変更可能)、Bulb、Time
よほど特殊な使い方(明るい場所で明るいf1.4レンズを使う)をしない限り、シャッタースピード1/8000は必要ないでしょう。照りつけるビーチとか、砂漠とか、キラキラまぶしい水や宝石の撮影とか、そういった場面で高速シャッターは必要になります。
測光方式
2016分割RGBセンサーによるTTL開放測光方式
ちょっと前まあでこのような分割数の測光方式は中級機ですら採用されていませんでした。細かく測定して適正露出を算出する機能のことです。この方式がどのように撮影結果に表れているのかについては直接わかりません。
測光モード
・マルチパターン測光:3D-RGBマルチパターン測光II(G、E、またはDタイプレンズ使用時)、RGBマルチパターン測光II(その他のCPUレンズ使用時)
・中央部重点測光:φ8mm相当を測光(中央部重点度約75%)
・スポット測光:φ3.5mm相当(全画面の約2.5%)を測光、フォーカスポイントに連動して測光位置可動
マルチパターン測光は、画面の全体を分割して測光し、適正露出を決める方式です。風景に適しているのではないかと思いますが、一概には言えないところがあります。中央部重点測光とスポット測光は被写体の大きさにより使い分けします。スポット測光は野鳥や小動物などの逆光や暗がりになりがちな被写体を明るく撮影することが可能です。
オートフォーカス
TTL位相差検出方式:フォーカスポイント39点(うち、クロスタイプセンサー9点)、マルチCAM4800DXオートフォーカスセンサーモジュールで検出、AF補助光(約0.5~3m)付
よくコントラストAFと位相差AFが比較され、位相差AFのほうが動物に強いといわれています。D5500はライブビュー時はコントラストAFのみになりD5300よりコントラストAFの速度は20%高速化しているそうです。ちなみにD7200のフォーカスポイントは51点です。AF補助光は間違っても生き物や美術品に当てないようにしましょうね。
検出範囲 –3~+19EV(ISO 100、常温(20℃)
KissX8iは-0.5~18ですからEV-3なら暗いところでも物体を検出できるということになるようです。D5500は夜の祭りなどの撮影に強そうですね。月明りがEV-2くらいだそうです。
動画機能
・1920×1080:60p/50p/30p/25p/24p
・1280×720:60p/50p
・640×424:30p/25p
フルHD60pで撮影可能です。ユーチューブでの鑑賞に堪える性能です。最長約30分の連続撮影ができます。外部マイクも使用可能なので風切り音をコントロールできそうです。KissX8iの場合はフルHDで30pまでですのでコマ数が大きく違います。
D5300とD5500、何が違うのか?
コントラストAFが20%アップ、タッチパネル採用、GPS廃止によりバッテリー持ちアップ、高感度耐性が少しアップ、ファンダー倍率が0.3アップ、撮影枚数が220枚程度アップ、オートフォーカス検出範囲が-1から-3にアップ、ISOが25600までアップ、軽さは60g軽くなった、ということらしいです!本質的には大差ないかもしれませんが、暗所での性能はワンランクアップしているようです。